なぎ食堂

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なぎ食堂は、基本、繁華街から外れた街の食堂です(当たり前!)。
ただ、ほかの食堂とちょっとだけ違うことが幾つかあったりします。

「完全ヴィーガン仕様」というのも、そんなちょっとだけ違うことのひとつなんですが、店に来ていただけた方は、その一角にほかの食堂はもちろん、ほかの場所でもあんまり見たことがない本棚があることに気付いてもらえるはず。

こちらに並んでいるのは、ほとんどが一般の書店には流通されることがないZINEと呼ばれるチープだけれど、だからこそ素敵な出版物なのです。

これらの出版物のほとんどは、コピー(あえてゼロックスなんて気取るヤツぁ信用しねぇ!)やリスマチックで本当に少部数プリントされたものをホッチキスで留めただけの印刷物。多くの人には、ミニコミと説明した方が分かりやすいかもしれません。ただ、ZINEと呼ばれる(もしくは呼ばれたいと思っている、もしくは抗おうにも呼ばれてしまう)シロモノには、山ほど印刷され同時に廃棄されていく商業印刷物はもとより、現在のミニコミと称される印刷物や日々垂れ流され続けるネット上の言葉にはない、「方法を持たぬ人間が、何かをココに書き記さねばどうしようもない」ある意味無駄な熱情だけでできあがっています。

それは、とあるパンク・バンドへのファン心理だけでできあがっているのもあれば、商業誌が語ることのないゲイ/クイアー・カルチャーにおける最良のテキストだったりすることも。もちろん、ジン自体を作る方法を書き記しているモノもあれば、なぎ食堂らしく、さすらいのヴィーガン・シェフのレシピ集なんてものもあったり。

それを面白いと思うか思わぬかは人それぞれ。ただ、ある人にとってそれを初めて手に取る瞬間は、たとえばまだ毛も生えていないころにラモーンズの狂ったうねりを耳にしてしまった衝撃に近い「何か」があるかもしれません(ちなみにラモーンズの部分は人によっても何でも可)。

それを素晴らしき哉初期衝動、と呼んでしまうほど若くはないし、今やZINEという土俵に金脈が埋まってると勘違いして小金を稼ごうとしている小バカもいたりするわけですが、この小さな本棚はそんなところとは違う匂いを湛えていると思います。

その理由は、とある1人の女性(野中モモさん)がなぎ食堂のオープンと前後して始めた小さなネット・ジン・ショップの小さな小さな「リアル」店舗だから、なのです。

まずは、彼女のネット・ジン・ショップ「Lilmag store」をチェックしてもらうのがすべての近道。そして、私の言葉ではよくわからんなぁ、でも貧乏くさいけれど何か興味をそそるなぁという方には、このエントリーを一読することをオススメします。2009年の今、日本におけるジン・カルチャーの可能性と問題点が丁寧に記されていると思います。

次のトピックでも書く予定ですが、自分にとっては、この多くのリスクをかかえることのない「ZINE」という文化を全面肯定するつもりはありませんし、すべてのZINEが面白いとも思いません。ただ、手にとってみなければ何も分からないというこの「肌触り」が、なんだかとても好きだったりするのです。

もし、ご来店の際は、ぜひその「肌触り」や「匂い」、そして「貧乏くささ」や「熱情」を確かめてみてください。もしかして、ちょっと楽しいかもしれんです。

是非&是非!

※写真はLilmag blogから転載。
| 01:00 | prof |

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